2020年09月03日

令和2年9月のおたより

 処暑を過ぎ、朝晩の気温が少し下がったようにも感じますが、日中の日差しは厳しく、連日熱中症の危険を感じながらの生活が続いていますが、皆様もどうぞお気を付けください。

 今年の短い夏休みは、あまり遠出もできず、お家で過ごされたご家庭が多かったのではないでしょうか。今夏、私も自宅にいるとTVの情報番組をつい見てしまい、頭の中では「コロナ」という言葉が渦巻く毎日でした。
 一方、幼稚園にいると、子どもたちの変わらない明るい姿に心が満たされ、不安な気持ちはかき消されるのですが、相変わらずワイドショーでは、不安材料ばかりを見せられるので、少しでも科学的な情報を得たいと思い、いろいろな視点や仮説を求めて情報を収集してみると、ここにきて少し世の中が冷静になりつつあるような気配も見受けられるようにも思います。
 
 日本は世界の中では、比較的良い状況で推移しているとはいえ、ここまで不安感ばかりを蔓延させられてしまった社会が、より冷静で科学的な判断を受け入れられるようになるためには、相当な時間がかかるのではないでしょうか。メディアの在り方が問われ、私たちが事実を見極められるように、客観的な報道がほしいと願っています。
 
 さてそれに付随して、このコロナウィルスは、リスクを回避することが難しく、様々な配慮をしているにも関わらず、感染していたり、そのこと自体に気づかない事が多くあることもわかってきました。ということは、誰もが陽性になる可能性があるということではないでしょうか。

 誰もが自らの感染や、ましてや人に感染させようなどと考えている人はいないはずです。今後のことを想像すると、私たちの周辺で感染者が出たり、又はそれがクラスターとなる可能性も考えられます。そうなると、休園になったり、濃厚接触者としての検査や自宅待機などといったことが予想されますが、その次にどうしても人々の関心はその感染源の究明やそのことへの糾弾に陥りやすいのではないでしょうか。

 そこで皆様にご理解を頂きたいのは、私たちの幼稚園で育ちあう子どもたちにとっては、人と人との関りは、他者に対する思いやりの心や尊厳を持てるように成長をしていく大切な幼児期の過程であるということ、そして保護者の皆様とは、どのような状況下であろうと、共に心を通わせお互いを支えあえるような関係を一層築いていきたいと考えていることです。
 
 そして万が一そのような状況になった場合には、幼稚園としてももちろんですが、皆様とともに、冷静に対応していきたいと考えております。ここにきて、文科省がコロナウィルスに感染したことによる社会から受ける差別と偏見に対して警鐘を鳴らすために、緊急アピールを発表したそうです。
 
 今までの園生活の中で、季節性のインフルエンザ等では、社会の受け止めが、ここまで過敏になることはありませんでした。今回のことで、良い面としては、私たちの衛生観念が、今まで以上に高くなっているとも言えますし、医学の進歩に伴う高度な情報の共有が一般的にできるようになっているともいえるでしょう。
 
 いずれにしても教育現場では、今起きている混乱に振り回されないように、目の前の子どもたちとしっかりと向き合い、成長を支えるために日々の保育の充実を図っていきたいと考えております。これからも、各ご家庭でのお子様の健康管理へのご協力を引き続きお願いすると共に、保護者の皆様と共に子どもたちが、のびのびと自己発揮ができるように園生活を見守っていきたいと考えております。

 2学期には、この自己発揮につながるような行事が沢山ありますが、どの行事もその子なりに意欲を持って取り組めるように、また安全に配慮しながらも、楽しみに出来るような活動にしていきたいと考えております。

 特に運動会は、9月半ばごろから、自然な流れの中で、遊びの環境構成に変化を付け、「子ども達が自分でやってみたい。」と気持ちが向けられるようにしていきたいと考えております。こちらが設定した「行事ありき」ではなく、個々の主体的な心の動きを、大切に受け止めていきたいと思います。また、ここで大切なのは、子どもによっては「苦手なこと」と出会う経験にもなる、ということです。
 
 苦手なことでも、周囲の仲間や仲の良い友達の姿から影響を受け、視野が広がり、意欲を持てるきっかけにもつながります。また、保護者の皆様には、子ども同士の関係性にも様々な人間模様が表れてくる2学期の中で、お子様の心の中で起きる様々な葛藤を成長するための布石として受け止めて頂きたいと思います。
 
 お子様の様子でご心配があるようでしたら、遠慮なくお声掛けください。今学期も様々な面でのご協力を仰ぐこととなりそうです。教職員で力を合わせ、この難局を乗り越えていきたいと考えておりますが、ご理解のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

posted by はやし太郎 at 11:20| Comment(0) | 園だよリ

2020年07月27日

七夕会

みなさんこんにちは!はやし幼稚園です。
今回は「七夕会」についてお伝えします☆☆

七夕の日に出会えるという彦星さまと織姫さま。
2人がなぜ年に一度しか会えないのか、会うために交わした神様との約束は?
行事の目的や、意味などの内容は年次ごとに工夫された形で披露されました。

短冊の願い事もクリスマスのように欲しい物(プレゼント)を書くのではなく、自分がこうありたい、できるようになりたい、という自分のなりたい姿を願いに込めます。一つ一つを掘り下げると、七夕は奥深いですねぴかぴか(新しい)

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さて、7月7日の七夕会当日です☆
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幼稚園の色々な場所に笹の葉を飾りました


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様々な願いを込めて、飾りを笹の葉につけていきます

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ペープサートを使って、織姫と彦星のお話を伝えています。
ぴんく組、うさぎ組さんもの子どもたちもお話に興味津々です。
   
さて、年少さんは、クラス毎にお話隊の先生が登場しました。
ぴんく組さんとはまた異なったペープサートで物語を伝えます。子どもたちの時々聞こえるコメントも微笑ましいものでした。

白い布がサッと外されると、一面天の川!
「わっ!きれい〜」と目がキラキラきらきら
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続いては年中さんです。ホールに集合しました。
年中は先生たちが大型のペープサートを使って織姫・彦星・神様に変身!
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     みんな真剣に見てますわーい(嬉しい顔)
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最後は年長さんです。
年長は影絵を使って物語を伝えていくことにしましたるんるん
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ホールの壁一面に映し出された影絵はとても幻想的!!

七夕の話に思いを寄せて過ごした後は、みんなの短冊が飾られた
大きな笹の葉の下で給食です。
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ささのは さ〜らさら〜☆
今年の七夕も無事に迎えることができました。


最後に・・・
はやし幼稚園では、一つ一つの行事を今まで通り・型どおりに行うのではなく、まずは行事の意味目的から考え直し、
また、今の子どもたちにとって何がいい経験・学びになるのかを職員一同で考えていきます。
七夕まつりは集団の蜜を避けながら、その上で七夕がよりいい経験、学びになるよう考えました。

今年度も、コロナウイルス感染症の影響のもと、保護者の皆様にはご心配などおかけすることと思いますが、
職員一同、子どもたちを真ん中に、保育を頑張っていきたいと思いますので、宜しくお願いします。
posted by はやし太郎 at 17:54| Comment(0) | 幼稚園の行事

2020年06月29日

令和2年7月のおたより

夏の陽射しがすぐそこまで来ているのを感じながら、子ども達は少しでも雨が上がると、園庭の砂場やアスレチックへ出掛けていく姿が見られます。


この一ヶ月幼稚園が本格的に動き始めると、登園してきた子ども達の眼差しの多くは、「外」へ向かっていました。ここ最近は、毎日のように年中さんが職員室に虫かごを借りに来ます。「ぼくが見つけたんだよ」とカマキリの赤ちゃんをつまんでみせながら、この小さな命を入れるためには、虫かごが良いか飼育ケースにするのかを、お友達と相談する姿は真剣そのものです。

見つけたダンゴムシを、大事そうに手のひらに納め、そっとみせてくれる年少さん。ついさっきまで、「お家に帰る〜」と、泣いていたのが嘘のように、にこにこ顔で自分の手のひらの中のこそばゆい感触を楽しんでいました。子ども達の息吹が幼稚園に戻ってきました。


緊急事態宣言が出されたコロナ渦の中、子どもらしく伸び伸びと過ごすことは難しく、またはばかれる事でした。解除されたとは言え、まだまだコロナがもたらした不安要因は多く大人社会を脅かしています。

その大人達の抱えた不安を、子ども達は敏感に感じ取っているようにも見受けられる一方、幼稚園という子ども社会の中では、少しずつ新しい生活の仕方に馴染みながら、子どもの日常が取り戻されつつあるようにも感じます。毎日の登園が始まったことで、疲れや違和感を感じている子どももいるかもしれません。もう少し丁寧に子どもに寄り添いながら見守っていきたいと考えております。


「人、もの、こと」とたくさん関わりながら、主体的に遊び、それが学びに繋がる幼児教育、新しい教育の流れが始まろうとしていた矢先に突然起きたこの状況は、誰も予想は出来ませんでした。

当園では新年度早々から全園児揃っての登園をしておりますが、この取り組みの主旨は既にお知らせしたとおりです。小学校などでは、3密を避ける工夫をされながら始まっているようですが、当園に於いても子どもの安心と安全を守る気持ちは各機関と変わりはありません。

子ども同士の自然な関わりは適切に見守りつつ、これまで以上に、細心の注意を払いながら、子ども達の園生活が楽しく充実したものになるように努めていきたいと考えております。

その為にも、ご家族皆様の健康管理と感染予防への適切な対応をご協力頂きますよう、宜しくお願い申し上げます。


この園舎を建て替えた頃、東京工業大学の名誉教授、仙田満先生が創設された子ども環境学会により、この園舎を高く評価して頂きましたが、この仙田先生が、特別寄稿されたアピールがありましたので、一部転記させて頂きます。


“コロナウィルスの問題は、命か経済かという二者選択の議論が多く成されているが、こどもと言う重要な視点を忘れてはならない。子どもの一日、一週間、一ヶ月、一年は大人のそれとは重さが異なる。

 子どもの成長において、接触は重要である。子どもは触れ合うことによって成長していく。身体を接触させることにより様々な感覚を発達させていく。こどもにとってあそびは、「まなび」なのだ。人間の様々な力は子ども時代に育まれる。その機会を奪わないでほしい。“興味のある方は、子ども環境学会で検索をしてみて下さい。



 また、オゾン除菌脱臭装置を全クラス、トイレに設置する段取りができました。子ども達の安全を確保するために、今できることを全教職員が力を合わせ取り組んでおります。


7月は七夕、夜空に輝く星に願いが届くのならば、「子ども達が、元気いっぱいに自分が力を出せるような、伸び伸び過ごせる日常を取り戻してあげてください。」と願いたいと思います。


posted by はやし太郎 at 14:05| Comment(0) | 園だよリ