2019年06月26日

令和元年度5月のおたより

♪春の小川はさらさらいくよ、岸のスミレやレンゲの花に、

姿優しく、色美しく、咲けよ咲けよと、ささやきながら〜♪

唱歌“春の小川”ですが、この歌を彷彿とさせる景色が、この厚木にはまだまだ沢山見られます。先日、恩曾川のほとりに鯉のぼりが気持ちよくはためき、その川縁を散策する親子の姿を見かけ、なんて美しい風景だろうか、と心から感じ入りました。図らずもその日の午後、ある老人ホームで開かれた学園の卒園児達が出演したバイオリンのコンサートで、この歌をお年寄りの方達と共に唄う機会に恵まれ、この国には美しい景色を美しい言葉で称える文化があり、誰もが一緒に口ずさむ事が出来る歌として、存在しているということに感動致しました。今はあまり歌われることが無くなりつつあるようですが、故郷を大切に思う気持ちと共に継いでいく豊かな心、感性を子ども達に少しでも伝えていきたいと感じました。

 幼稚園の子ども達の姿へ目をとめると、園庭で泳ぐ鯉のぼりの下で、思い思いのあそびに吸い込まれるように、意識が向く子どももいれば、まだ、お母さんの姿を追い求める気持ちを切り替えられず、先生につれられて園庭やアスレチック広場へお散歩にでて、気分を持ち直している姿も見かけます。そんな様子のお子様にとっては、ここで長いお休みに入りますので、少し園生活から離れることで、また、お家のペースに戻ることになるかもしれません。けれど、そこは、あまりご心配されることは無いと思います。入園してからたった数週間でも、「自分で見る、自分でやる」という経験は、確実に前に進む力になっているはずです。今までの、「やってもらうこと、やらされること」とは違う「自分が」という意識への変化が「自我」の獲得への一歩だと思いますし、新しい世界へ一歩踏み出すことに、不安を感じ、抵抗し、躊躇する姿も「成長の証」と受け止めていただければと思います。

さて、少し堅い話になりますが、幼稚園の教育目標はご存じの通り、『心豊かにたくましく』です。この言葉には、具体的に3つの柱が添えられているのですが、最初に「豊かな感性に裏付けられた、健やかな心と身体を持った子ども」とあります。これは、子ども達が自分のやりたいことに向かって心と身体を十分に働かせ、見通しを持って行動が出来るような園生活、環境の中で、子ども達自らが健康で安全な生活を作ろうとする意思を育てることであると考えております。そして豊かな感性の育ちの為には、幼児の特性でもある「好奇心」というエネルギーを充分に働かせる経験をすることで、子ども一人ひとりの「感じる心、動く心、健やかな心」を育むことができると考えております。純粋にわき上がる好奇心が新しい世界の扉を開け、前に進み、物事を動かす原動力となり、人類の歴史を作ってきたとも言えるのではないでしょうか。そう考えると幼児期には、子どもの好奇心(やってみたい)が認められ、それを、より高める経験(質の高いあそびのある環境)をすることで、子ども達が充実感をもって一日一日を積み上げていくことが出来るということが大切なのです。そして、そんな日々が、より良く生きようとする力を子ども達の心の中に育むのだと考えます。だからこそ、私たちの幼稚園生活の中心には、子どもの「主体的なあそび」があるのです。「幼児教育は主体的なあそびを通して行なわれる」と新教育要領にも記載されておりますが、『あそび』の質がこれからの幼児教育で最も注目されているところではないでしょうか。これからも教職員と共に新しい幼児教育を学び合い、36年前に策定した学園の教育目標と、新しい認定こども園・幼稚園教育要領の求める幼児教育との整合性を確認し、検証していきたいと考えております。


最後に、平成31年度若葉会の役員としてご協力を頂いた皆様に心からお礼申し上げたいと存じます。誠に有り難うございました。まもなく令和元年となりますが、この新年号のように、今年も新役員の皆様を始めとして、保護者の皆様とは、心を寄せ合い和やかな若葉会の活動となるように、私たち教職員一同も力を尽くして参りたいと存じますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます
posted by はやし太郎 at 14:07| Comment(0) | 園だよリ
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